ぎっくり腰が起きる時は、これ以上歪めないところまで身体の歪みが蓄積している
今日はぎっくり腰についてのお話です。
ぎっくり腰は魔女の一撃という恐ろしい別名があるくらいで、本当にある日突然、恐ろしい痛みに襲われます。
ものを拾おうとするなどの何気ない動作をきっかけにして、突然痛みに襲われ、
発症後は痛みのあまり身体に力が入らなくなり、起き上がれない、歩けない、
酷い人の場合、声を出したり息をするのも辛いとか、陣痛より痛いという方もいるくらいの痛みに襲われます。
平穏な毎日が一変するほどの急激な症状であることから、魔女が魔法で悪さしたのではと思われてきたのでしょう。
ですがぎっくり腰は、平和な毎日に魔女が突然現れて一撃食らわせたような、思いがけずふって湧いたものではありません。
ちゃんと原因があります。
それは、日常の身体の使い方に左右差がありすぎることです。
例えば、いつも左右どちらか決まった脚を組む。
いつも左右どちらか決まったほうに横座りをする。
いつも重いバッグを左右どちらかの肩にかける。
床に座っている状態から立ち上がる時に、左右どちらかの脚に重心をかけて立ち上がる。
・・といった、日常の些細な動作です。
特にぎっくり腰に繋がりやすいのは、座っている時のお尻の左右への重心のかけ方でしょうか。
人の身体は柔軟ですので、多少左右の使い方が異なっていても、それが身体の歪みにつながることはありませんが、
それによって、左右の筋肉に発達差ができてしまったり、
疲労の蓄積や運動不足、逆に鍛えすぎ等によって全身が硬く柔軟性が失われているような時は、
その、身体の使い方の左右差が、そのまま身体の歪みとして固定化し、蓄積していきます。
歪みが蓄積するに従って、身体はその歪んだ身体を支えるために緊張し、硬くなっていきます。
ぎっくり腰は、その身体の歪みが「これ以上歪めない」という限界まで達している時に起こります。
ぎっくり腰になるきっかけは、「ものを拾おうとしたら」とか「振り向いた瞬間に」など、人それぞれですが、
きっかけになった動作自体に問題があったわけではないのです。
それまでに、身体を歪ませるような身体の使い方をしていて、その歪みや緊張が限界まで達していることに問題があるのです。
さて、このぎっくり腰、実は当院が得意とする症状のひとつです。
なぜこう言い切れるかと言いますと、お客様だけでなく、夫や親戚や知人がよくやるので、対処に慣れているのです。
(もっとも、骨折を伴っているもの、気付かない病気が潜んでいる場合など、単純なぎっくり腰ではない場合はこの限りではありません)
まず、整体師の妻を持つ恵まれた環境にあるにも関わらず、夫は整体の世界に全く興味がありません(笑)
(整体師の配偶者が整体に全く興味がないというのは、整体師あるあるの一つらしいです)
で、普段から私の忠告を全然聞きませんので、どんどん歪みが蓄積していき、ある日突然、来ます。
そして、私があっという間に治してしまうので、それがどんなにありがたいことか分かっていないという困った状態です・・
ともあれ、このように突然ぎっくり腰を発症した時、整形外科では、レントゲンを撮るくらいで、ほかには特に何もしてもらえません。
せいぜい湿布とサポーターかコルセットみたいなものをもらうだけです。
なので、ぎっくり腰になったら安静にして時間が過ぎるのを待つしかない、みたいなイメージがありますよね。
けれど、ぎっくり腰になった時には、なるべく早く、原因となった身体の歪みを整えてあげることが何よりも大切です。
それによって、炎症そのものの治りも早くなります。
整体で炎症そのものを完全になくすことはできませんが(炎症を軽くすることはできます)、原因がなくなりさえすれば、身体が炎症を起こしておく必要もなくなります。
しかし、「安静に」という名目で身体の歪みを放置して、炎症が起きている期間が長引けば長引くほど、炎症を起こした箇所は筋肉や靭帯が硬くなり、
何年経ってもぶり返しやすくなったり、その箇所が古傷となってうずいたり、伸縮しにくく突っ張って動かしにくくなってしまいます。
お医者さんの指示通りに湿布を貼って安静にしていることによって、蓄積した歪みは解消されないどころか、ぎっくり腰の後遺症に悩まされる可能性が高くなってしまうのです。
ですから、ぎっくり腰になった方は、できるだけ早めに当院に相談してくださいね。
当院では、押したり揉んだりボキボキしたりすることなく、優しく触れるだけで根本から身体の歪みを取り除きます。
ぎっくり腰を何度かやって、「なんとなく腰に違和感が残っている」「またぎっくり腰が起きそうな感じがある」という状態を整えるのも得意です。
遠方にお住まいの方で、この痛みではとても通えないという場合もご相談ください。
ご自宅でできる、身体の歪みを取る簡単なストレッチのやり方をお教えします。
遠方に住む親戚や知人がぎっくり腰になった時に、電話でこのストレッチをお教えしたところ、その日のうちに治ってしまったことが何度もあります。
先日は、翌日から長期出張を控えて困り果てていた知人に電話でストレッチをお教えしたところ、すぐに痛みが治ってしまい、翌日から元気に出張に旅立って行ったのには、私も驚きました。
もちろんこの方はぎっくり腰の程度が軽かったのだとは思います。
同じぎっくり腰でも、蓄積した歪みの程度によっては、もっとひどい炎症を起こしてしまうことがあり、そのような場合は、身体の歪みを治しても、炎症による痛みはすぐには治らない場合もあります。
それでも、いずれにしても、身体の歪みを整えることで、はじめて酷いぎっくり腰も短期間で治りやすくなるのです。
もちろん、ぎっくり腰にならないことが一番ですね。
ぎっくり腰の一番の予防は、なんと言っても、身体をなるべく左右対称に使うことです。
脚の組み方、バッグのかけ方、身体の重心のかけ方、立ち上がり方など、日ごろ無意識にやっているような動作の蓄積が歪みに繋がっていきます。
日常の何気ない動作も、できるだけ左右対称に身体を使うことを意識してみてくださいね。
思いのほか、自分が左右どちらかに負担をかけていることに気付くことがありますよ。
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