なぜ優しく触れるだけで、痛みや歪みが治るのか? なぜ痛い場所ではなく、関係ない場所に触れるのか?
突然ですが、当院の整体は、優しく手を触れるだけでお身体を整えるという整体です。
そんなことで本当に効果があるのか、
もし効果があるとしても、グイグイ・ボキボキする整体よりは、効果がないのではないか、
グイグイ・ボキボキしないと、やってもらった感がなく、本当に治るのか心もとない気がする、
と思われる方は多いと思います。
当院に一度でも通ってくださったお客様は、さすがに、
当院の整体が、グイグイ・ボキボキする整体よりはるかに効果があることを理解してくださいます。
それでも、
施術中、自分は一体何をされているのか、
施術している井川さんは一体何をしているのか、
何度もリピートしてくださっているお客様でも、未だによく分からないという方は多いようです(´∀`)
お客様から当院の施術について、
「井川さん、いったい何をやってるんですか?」
「気を送ってるんですか?」
「スピリチュアルな力を使っているのですか?」
などと聞かれることも多いです。
結局のところ、お客様が不思議に思われることの要点は、
・なぜ優しく触れるだけで、痛みや歪みが治るのか?
・なぜ痛い場所ではなく、関係ない場所に触れるのか?
に集約されると思います。
私自身、この整体を初めて受けた十年ほど前には、そのように思ったものでした。
そこで、今日は頑張ってその原理を説明をしてみようと思います。
当院の整体は、骨を正しい位置に戻す「共鳴法」と、身体に生じた引っ張り合いを解消していく「繋解法」の二つの手法を主に使っています。
手のひらを撫でるだけで骨格を整える「共鳴法」も十分不思議ですが、
「繋解法」はさらに輪をかけて不思議で、しかも作用の深い手法です。
「繋解法」とは、お客様の身体の表面に生じているごく微細な「流れ」を読み取り、
流れの源流を見つけて、その源流の流れそのものを解消していくという手法です。
・・・・・。
・・・・(・ω・)
ハイ、何を言っているか分かりませんね?(笑)
では、もう少し分かりやすく、イラストも交えて説明してみようと思います。
身体が歪んだり捻じれたりする時、歪みや捻じれに合わせて、身体には流れのようなものが生じます。
皮膚や筋肉や筋膜などの引っ張り合いのベクトルのようなもの、と言い換えてもいいかもしれません。
傷や炎症・骨折や神経の異常等以外の、原因不明の痛みのほとんどは筋肉の引っ張り合い(突っ張り、緊張)による痛みだと言われています。
この引っ張り合いの生じている箇所を手で触れた時に流れを感じるのです。
身体の歪みや捻じれは一か所だけに起こるような単純なものではないので、体表には無数の流れが生じています。
その流れを、一つ一つ解消していき、皮膚や筋肉などの引っ張り合いを解消していけば、身体のほとんどの痛みは取れるのです。
これは、単純な肩こりや首コリなどでも、ぎっくり腰や関節炎、坐骨神経痛や腱鞘炎などでも、痛みの原理は同じです。
私はこの原理をお客様に説明する時には、通常、施術ベッドのシーツを使って説明しています。
ですので、今回もシーツで説明してみようと思います。
ベッドや敷き布団に一枚布のシーツがピンと張って敷いてあるのをイメージしてみてください。
ベッドメイクしたばかりの綺麗な状態の時、シーツはピンと張っていて、シワひとつありません。
※落書きレベルの酷い絵ですが、ないよりはあったほうがイメージしやすいかと思いましたので、どうぞご容赦ください。
さて、このベッドを一か所グッと押したらどうなるでしょうか。
押した箇所に向かってシワが寄るはずです。
シワの集中線の中心は、人の身体で例えるなら、痛みやコリなどの症状が出ている箇所です。
ぶつけたり、左右非対称な動きや、長時間の負荷などによって身体のある箇所を痛めてしまった時、
シーツを押した箇所と同じように、痛めたところに向かって、身体にも、目には見えない微細なシワのような引っ張り合い(ベクトル)が生じているのです。
痛めた箇所は、痛かったり、コリ感を感じたり、突っ張り感を感じたり、動かしにくくなったりします。
通常のマッサージ屋さんなどでは、この痛みやコリ感のある箇所をマッサージすることが多いですよね。
例えば肩がこるのであれば、そのガチガチになった肩を一生懸命柔らかくしようとマッサージします。
けれど、これは、シーツのシワの例えで言うならば、最初にシーツをグッと押した箇所(集中線の中心)をマッサージしているにすぎません。
それで、シーツは元通りピンと張るでしょうか?
張りませんよね?
では、シーツをピンと張るにはどうすればいいでしょうか?
それは、シワの寄っているそのシワの端(集中線の端)を二か所とらえて、二か所の端から引っ張ればいいのです。
皆さん、シワの寄ったシーツを直す時には、深く考えなくても、無意識にそのような方法を取っているはずです。
シワが直りました。
つまり、身体で言えば、ある方向への流れが一か所解消したことになります。
当院の繋解法は、身体に寄っている微細なシワを「流れ」として読み取り、シワの端(集中線の端)を流れの源流とみなします。
そして、対応する二か所のシワの端(流れの源流)を見つけて、その二か所をそっと手で触れます。
シーツの場合は二か所の端から引っ張ってシワを直しますが、繊細な身体をシーツのように引っ張ったら、かえって別の場所を歪ませてしまいます。
ですから、対応する二か所の流れの源流をとらえたら、引っ張るのではなく、その箇所をそっと優しく手で触れて、身体自身がシワ(歪み)を自ら手放すのを、ただ待つだけでいいのです。
身体はシーツと違って生きていますから、自分から整っていくことができるのです。
対応する二か所の流れの源流はどこにあるのか。
肩こりを訴えているのに、
一方はお腹、他方は背中に見つかることもありますし、
一方は頭、他方は足に見つかることもあります。
肩こりを訴えているのに、肩には触られず、お腹や背中や頭や足を触られて、それで痛みが取れてしまうので、
お客様には何か魔法のような力を使っているように見えるかもしれませんが、
原理を説明してしまえば、シーツを整えるのと同じ理屈なんですね(´∀`)
症状の出ている所(集中線の中心)を揉んだり温めたりするのは、それなりに気持ち良いものですので、リラクゼーションとしては良いかもしれませんが、
それによって治ることはまずありません。
リラクゼーションと割り切って受ける分にはいいですが、結局は対症療法です。
それはシーツのシワの中心を揉んでもシワは直らないのと同じ理屈です。
「繋解法」によって身体自ら整っていく時に感じる気持ち良さは、他人にマッサージしてもらって感じるような他力本願な気持ち良さではありません。
私が施術で二か所の流れの源流をとらえて優しく触れた後は、その後の変化を全てお客様の身体にお任せしています。
身体が歪みを手放し、痛みから解放されていくプロセスは、全てお客様自身で行うものです。
私は手を触れているだけで、エネルギーや気を送っているわけでも魔法を使っているわけでもありません。
その気持ち良さは、自分の身体が自分の力で心地よく整っていき、自分の力で治っていく、自己治癒力が発揮されたことによる気持ち良さです。
それをお客様は、
「生きているだけで気持ちいいです」
「すごく幸せな気持ちに満たされてきました」
「全身がポカポカします」
「気持ち良く運動をした後みたいです」
「身体がエネルギーで満ちてきたのを感じます」
などと色々な言葉で表現されますが、それは結局のところ、自分の力で治るから気持ち良いのだと思うのです。
だから、当院の整体は「治す」整体ではなく、「治る」整体なのです。
・・・以上が繋解法の施術の原理です。
・なぜ優しく触れるだけで、痛みや歪みが治るのか?
・なぜ痛い場所ではなく、関係ない場所に触れるのか?
の、冒頭の疑問は、シーツを押した場所を触ってもシワが治らないのに、なぜシワの端と端を引っ張ればシワが直るのかを考えてみると、一目瞭然です。
一方、痛みやコリなどの症状のある場所をマッサージしたり温めたりしても痛みが治ることがないのはこのためです。
頑張って当院の整体の原理を説明してみましたが、なんとなくでもお分かりいただけましたでしょうか(^ ^)
さて、それではシーツのシワの端に相当する、身体の微細な流れの源流をどうやって見つけるか。
それが繋解法の技術のすべてと言っても過言ではありません。
それは繊細な訓練の繰り返しによって習得していくもので、
目の前のお身体への畏敬の念と、お身体との深い対話によってはじめて可能になる、繋解法の醍醐味です。
グイグイボキボキしない、強い力を使わない、痛くないのに、高い効果のあるせせらぎの整体。
是非一度お試しくださいね。
皆様のお越しを心よりお待ち申し上げております。
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