前十字靭帯断裂と半月板損傷の手術後、変形性膝関節症で膝が曲がらず正座ができない

今日はお客様の施術例のご紹介です。

 

埼玉県からお越しのI様は、フルタイムのお仕事と母親業をこなしつつ、週2回のママさんバレーに打ち込むスポーツマンです。

子供の頃からバレーボールで活躍され、現在まで続けて来られたのは、とにかくバレーが楽しくて仕方がなく、生きがいなのだそうです。

バレーの話をされる時は目がキラキラしてとてもイキイキされていて、本当にバレーがお好きなんだなあと伝わってきます。

I様は過去に20代の頃に右足、30代の頃に左足の前十字靭帯をそれぞれ断裂し、両靭帯とも再建手術を受けておられます。

そのほか膝の半月板を損傷して手術を受けたこともあり、膝周辺は古傷が痛々しく残っています。

手術後すぐは特に後遺症もなかったそうですが、最近になって膝が十分に曲がらなくなり、正座ができなくなりました。

病院では「変形性膝関節症」という診断を受け、「これは治らないから、こういう膝だと思って付き合っていくしかない」と言われたそうですが、

諦めきれず、埼玉県からわざわざお越しくださいました。


I様が当院に興味を持ってくださったのは、当院のブログの「膝がポキポキ鳴る原因はすねの骨のずれ」という記事をお読みになったからだそうです。

I様は小さい頃から膝を屈伸するたびにポキポキと鳴っていて、膝というのは鳴るものだと思っていたそうですが、

当院の記事を読んで、怪我をする前からご自分がもともと抱えていた膝の問題にアプローチすることで、少しでも膝が曲がるようになるのではないかと思われたそうです。

 

正座ができないくらいいいじゃないかと思われそうですが、日々の生活の中で正座が当たり前のように求められる場面は意外と多いものです。

特にI様が気にしておられるのは、冠婚葬祭の時に正座ができないことだそうです。

言われてみれば、確かに、誰もが当たり前のように作法として正座をする場でご自分だけできないのは、いくら関節症との診断を受けているとは言え、気が引けるものだと思います。

 

I様に正座を(しようと)して頂くと、以下の写真のように、膝が途中までしか曲がりません。

これ以上は、どうやっても曲がらないのだそうです。

手術後すぐは正座もできていたのですが、40代になって、次第に曲がらなくなってきたそうです。


膝がポキポキ鳴る原因は…」の記事で詳しくご説明していますが、膝が鳴るのは膝の関節がゆるんでいるからです。

なぜ膝がゆるむかといいますと、すねの外側にある骨がずれるからです。

 

このすねの外側の骨は、ただ添えてあるだけで、どこの関節にもつながっていません。

ですから、長時間の歩行やジョギング、サッカーなどの脚を使うスポーツや、バレーのように何度も激しくジャンプするスポーツによって、簡単にずれてしまうのです。

江戸時代の脚絆や兵隊さんのゲートルがすねをしっかり巻いていたことを思い浮かべれば、

昔からすねの骨のずれを防止することが重視されていたことがお分かりになるでしょう。


I様の膝が子供の頃からポキポキ鳴っていたということは、昔からI様のすねの骨はずれていたか、ずれやすい状況にあったのだと思います。

そのすねの骨のずれが限界に達したところで、膝が柔軟性を完全に失い、前十字靭帯が断裂してしまったものと考えられます。

再建手術を受けても、すねの骨のずれそのものは治していませんので、今度は靭帯が切れる代わりに、

膝が曲がらないという状況を引き起こしてしまったのです。


また、膝が曲がりにくい方は、たいていの場合、太ももの骨に対して、すねの内側の骨が後ろにずれて、脚全体が反り気味になっています。

I様の場合も、脚が反って、太ももの裏からふくらはぎにかけて強い張りやツッパリ感があり、歩行時に脚の運びがスムーズにいかないような感覚がありました。

膝と腰は対応していますので、膝が反ることによって腰も反り、腰の張りという症状も引き起こしていました。 

ですから、このような症状の方の脚を調べてみますと、足の甲やかかと・すね・太もも・腰・背中など、様々な場所に、骨のずれや歪みを生じています。

 

このような場合、太ももやふくらはぎの張りを揉みほぐしたり、曲がらない膝を電気などで温めたりすることには、基本的に意味がありません。

身体は、ずれた骨格を守るために必要があって筋肉を張らせているわけですから、

揉めば揉むほど、体はさらに緩まないように張りを強くしようとしてしまい、むしろ悪化してしまいます。

 

ですから、必要なことは、正しい位置に骨を戻し、骨のずれによって張ってしまった筋肉を「張っている必要がない」状態に導くことです。

強い力を使ったり、骨を鳴らしたりする必要はありません。

優しく手を触れていれば、体は自然と、一番理想的な位置に整っていってくれるのです。

 


施術後の写真が以下です。

まだ完全に正座ができるようにはなっていませんが、施術前と比べると、お尻からかかとまでの距離が随分短くなりました。

I様の感覚としては8割方曲がるようになった気がするとのことです。

実際の写真で見ると、8割とまでは言えませんが、5~6割は曲がるようになっているでしょうか。

 

ビフォーアフターで写真を並べると、以下のような感じです。

 

お医者さんから「治らない」「一生付き合っていくしかない」と言われていた曲がらない膝が、一度の施術でここまで変化しました。

 

お尻からかかとまでの距離が縮まり、膝が深く曲がるようになったことがハッキリとお分かり頂けると思います。

同時に、ピンと張っていた背中や太もも裏に柔軟性が増し、I様が気になっていた腰の張りが柔らかくなったことも確認できます。

膝と腰は対応していますので、膝の状態が改善する時は、腰の張りも改善するのです。

 


I様が書いてくださった感想です。

痛みやお悩みの変化

(耐えられない状態を10、全く問題のない状態を0とした場合)

膝の曲がり 整体前10→整体後2

腰の張り  整体前10→整体後0

足のだるさ 整体前8→整体後0

前十字靭帯の断裂、半月板を痛めた為、手術を3回した経緯があります。

40代を過ぎて、膝の曲がりが悪くなり、正座が出来なくなりました。

今日初めての施術で、8割方曲がり、驚いています。

足のだるさもとれました。また通ってみようと思います。

(整体師の印象は)お話もやさしく適切!居心地よい施術です!

 

 

I様、貴重な感想を書いてくださり、写真の掲載にも応じてくださり、このたびは本当にありがとうございました。

遠方からのご来院は大変かと思いますが、問題なく正座ができるようになることを目指して、

今後も心を込めて施術させて頂きます。

今後ともどうぞよろしくお願いいたします。

 

横浜白楽 整体処せせらぎ

身体のゆがみを整えて 心身をまるごと健やかに