手のひらから心と身体を癒す(大きな苦しみを乗り越えるために)
このたびの大阪をはじめとする西日本各地の水害や、北海道胆振東部地震で被災された皆様に心よりお見舞い申し上げます。
この7~8月、身体的にも精神的にもどことなくしんどく、何か重くだるくつかえたような、何事もスムーズにいかないような感覚を感じた方が多かったのではないでしょうか。
暑かったせいでもあるとは思いますが、今年の夏は異常な暑さも含めて、何かおもりを付けて人の活動を停滞させるような空気があったと思います。
かくいう私も、この7~8月は体調がとても悪く、気持ちの上でもいっぱいいっぱいの状態で、仕事自体は順調なのに自分自身の身体や気持ちがバラバラでついていかず、
ついには8~9月の新規のお客様の受付を停止してしまうほどでした。
お仕事自体は忙しくも楽しくやりがいがあり、学びや気づきも多く得られましたし、家族旅行もして楽しい夏休みを過ごせていたのです。
表面上は問題なく順調だったのですが、なぜか常に重苦しい空気がまとわりついて頭がうまく働かず、しんどい感じが続いていました。
このブログも更新しなきゃとは思い、書きたい内容も沢山あったのですが、なかなか筆が進みませんでした。
9月に入って「そろそろこの状態から抜けてくれるといいな」と思っていたら、大きな台風や地震があり、
ちっぽけな自分の想像をはるかに超える宇宙の采配に打ちのめされたような気がしました。
ああ、自分ってなんてちっぽけな存在なんだろう、この大自然の営みの中で右往左往するしかない無力な存在でしかないんだ、と感じた時、
7~8月の重苦しい空気がふっと抜け、身体が軽くなりました。
身体も心も軽く体調も良くなり、空気が軽くさわやかに抜けるようになったように感じました。
スピリチュアルな世界に詳しい方であれば、ここまでの文章で私が何の話をしているかピンと来るかもしれません。
西洋占星術の世界から見ると、この数か月はそういう停滞感を引き起こしたり、自分の在り方や世の中がガラっと変化することを促す特徴的な天体の動きがいくつも重なっている時期だったのです。
7~8月の重苦しさ、9月に入ってそこから抜ける感じ、今年は自然災害や大きな社会変動が起こりやすいことなど…。
もちろんこんなに酷い台風や地震が起こることやその被害の甚大さ、それがいつ起こるのかなどの具体的なことはちっぽけな私達人間には分からないのですが、
それでも星の動きから読み取れる世界の変化は、私達が感じている気分や体調や空気とも、大自然の動きや働きなどとも一致していたことが分かります。
(具体的には、15年ぶりの火星の地球最接近(7/31)、6つの天体が同時に逆行(8/8~8/19)、皆既月食(7/28)、部分日食(8/11)、少し前ですが7年ぶりに天王星が星座移動(5/15)など)
私は西洋占星術の入門書を少しかじっただけの素人で、理解もごく浅い表面上のものですので、詳しい解説や深い解釈は専門の方にお任せしますが、
この数か月は、そんな宇宙の中にある地球環境とにとっても、そこに生きる私達ひとりひとりにとっても、大きな変化の起こりやすい時期だったのです。
(西洋占星術と聞くと12星座占いを連想する方も多いと思いますが、12星座占いは西洋占星術の深淵な世界のごく一部を切り取ったものです。)
西洋占星術では、大きな宇宙と小さな宇宙(天体・太陽系・地球・自然現象・社会・生命や人体・細胞やミクロの世界など)は相関関係にあるととらえ、
一つの中心を同心円状に無数に囲む円の無限の広がりだという宇宙観をもっています。
こうした世界観から世界を眺めた時に、自分の人生の変化や世の中の動きが、天体のどんな動きと一致しているか、その関連性を見出す学問が西洋占星術で、その歴史は5千年にもおよぶと言われています。
なぜこんな話を整体院のブログでするかと言いますと、当院が採用している整体の手法の一つである共鳴法は、この宇宙観と一致しているからです。
(共鳴法は奈良県の朱鯨亭の別所愉庵先生の考案された手法ですが、別所先生がこうした宇宙観と共鳴法との関連を述べられているかどうかは分かりません。私が勝手に考えていることですので、別所先生のお考えと違っていたらご容赦ください。)
共鳴法では手のひらを人体に見立てます。
手のひらのある一部分が、脚に対応したり腕に対応したり、首や頭に対応したりしています。
脚を調整したいなら脚に対応する小指にさっと触れるだけで、脚は勝手に整ってくれます。
そんなことで身体が整うなんて荒唐無稽で信じられないと思う方も多いかと思いますが、
一度でも当院の施術を受けたことのある方は、手をなでるだけでお体の歪みが大きく整うことをすでに体験済みだと思います。
(このような手のひらと人体との相関関係を発見して整体の手法として体系立ててくださった別所先生には、ひたすら感謝と敬意の気持ちでいっぱいです。)
もともと私達ひとりひとりは、一つの細胞から成長していった存在です
つまり身体の小さな一部分(手のひら)から広がる同心円上には人体や生命が広がり、果ては宇宙へとつながっていると言えるのです。
ただ、個々人を同心円の中心にとらえた時、そこから広がる宇宙も経験する世界も、人それぞれ違います。
自分が見ている世界の姿と、ほかの人が見ている世界の姿は、五感で感じる感覚も、世界の厳しさや優しさも、人それぞれすべて感じ方が違います。
私達がどんなに客観的に世界を観ようとしても、私達は主観から逃れられません。
天動説の時代に成立した西洋占星術が、地動説以降の現代でも妥当性があるのは、私たちが主観を離れて世界を客観的に見ることは究極的には不可能だからです。
仏教でもひとりひとりがそれぞれに別個の宇宙で生きていて、宇宙は人の数だけ存在することを教えています。
この世界はとても厳しい世界だと信じている人は厳しい人生を送りますが、
この世界はとても優しく愛にあふれた世界だと信じている人は、優しく愛にあふれた人生を送ります。
それはとても主観的な物差しですので、はたからみてあの人は幸せだとか不幸だと判断することはできません。
例えば、誰が見ても愛に生きた人のように見えるマザーテレサは、晩年、「この世に神はいないのではないか」と絶望しながら活動を続けていたと言われています。
はたから見てどんな人に見えるかということと、本人がどう感じてどんな世界に生きているかは別物なのです。
たびたび災害に見舞われる私達は、人間とはなんて無力な存在なんだろうと打ちのめされますし、ことに、被災された方のお気持ちは計り知れません。
でも、ライフラインの維持や復旧、救命救急活動、がれきの撤去や解体修繕をはじめとする、多くの方々の災害対応に向けた尽力を知るたびに、大変な状況の中での希望を感じます。
そういう方々の存在があることを知っているのと知らないのとでは、災害によって思い知らされる思い(希望や絶望)も違ってきます。
私達のとらえ方ひとつで、世界や世の中の出来事の見え方が変わってくるということです。
さて、そこで皆さんにお勧めしたいのですが、
とても辛い状況にいらっしゃる方、辛い状況にある方を励ましてあげようとされている方は、
ぜひ優しく手のひらに触れてあげてください。
自分で自分の手を触るのでもいいですし、どなたか身近な方と触れ合うことができれば、なお良いです。
難しいテクニックは必要ありません。
押したりもんだり強くマッサージするのではなく、ただ体温が伝わる程度に優しく触れて寄り添ってあげてください。
握手でもいいですし、指先や手首のほうなど手のひらの色んな箇所を両手で包み込んであげるのもいいと思います。
きっと手のひらは少し温かくなり、ゆったりとリラックスしてくると思います。
手のひらがゆったりとリラックスする時、身体や心も必ずリラックスします。
人によっては手のひらがゆるむのに合わせて、腕や肩や、あるいはお腹や腰や足など、身体のいろんな場所がジーンと反応し、ゆるみ始めるのを感じる人もいらっしゃると思います。
もちろん手のひら以外にも、身体のほかの箇所に触れるのでも、お子さんだったら抱っこでもいいと思います。
心の持ちようを変えることさえ難しい時には、そんなふうに少しでも身体の一部に優しく触れているだけでいいのです。
同心円の中心をほんの少しでも優しく温かい場所にして、そこを起点にすれば、それだけで身体が変わり、世界も少しだけほっとする世界に変わります。
私達はそれぞれ、自分の生きる宇宙の営みの影響を受けずに生きることはできませんが、
ひとりひとりの同心円の中心の位置(自分の在り方)をとらえ直し、同心円状に広がる心や体を整えることによって、
自分の生きる宇宙や世界観を新たに書き換えることはできます。
それは幸せの種まきなので、すぐにがらりと世界が変わることがなくても、いずれ必ず芽が出て、時間差で世界を少しずつ変えてくれます。
マニアックすぎて少し難しい内容だったかもしれませんが、
簡単に言いますと、人と人が触れ合うということの癒し効果は絶大だということです。
私自身もまだまだ未熟で、自分が「こうだ」と思っている世界に打ちのめされることもしばしばですが、
そのたびに自分の世界観を何度も書き換え、宇宙の出発点となる同心円の中心の位置(自分の在り方)をとらえ直し続けてきたことにより、
今こうして整体師として微力ながらも辛い思いをされている方のお力になることができているのだと思います。
きっとこれからも毎日少しずつ世界を書き換えていく作業を続けていくのだろうと思います。
このような大きな災害が起こったばかりの時にこのようなマニアックな文章を書くのはどうかな、とも思ったのですが、
とてもつらくて、どこに向かって何をすればいいのか、心の持ちようが分からないという方が、
一人でもほっとした気持ちになっていただければと思い、書くことにしました。
暑さがひと段落したと思ったら、今度は急に涼しすぎるくらいになりましたね。
自分が思っている以上に冷えは身体に負担をかけます。
どうぞ身体を冷やさないように、ご自愛ください。
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