全身調整の施術例(365日辛かった長年の肩こりの原因は骨盤にあった・前編)
こんばんは。整体処せせらぎです。
今日はお客様の施術例をご紹介します。
お越しくださったのは、長年の頑固な肩こりと首こりにお悩みのK様です。
K様は幼稚園児のお子様の育児をしつつ、自営業をされているご実家を手伝っておられます。
「一年365日、肩こりのない日はないんです。
そんな状態がもう何年も続いていて、すごく年季の入った肩こりなんです。
美容院ではいつも、すごい肩こりですね、って言われます。
マッサージに行っても、楽になるのはその時だけで、肩こりそのものが治るわけではないので、もうあきらめていました。
こんな肩こりが本当に治るのか、まだ半信半疑な気持ちです。」
というお話。
肩こりはもう治らないとすっかりあきらめていらっしゃったんですね。
それはお辛いですね。
「特に左肩がとても硬いですね」
「そうなんです、いつも左のほうがコリが酷いんですよ~」
早速お身体を拝見しますと、骨盤の左側が下がっています。
そのため、K様は真っ直ぐ伸ばしているつもりなのに、左膝がかなり曲がっています。
膝と腰は対応していますので、骨盤が後屈して(後ろに倒れて)、腰も曲がり気味です。
(骨盤が前に倒れると反り腰、後ろに倒れると曲がり腰になります)
膝が曲がっていると、仰向けに寝た時に、膝裏がベッドに付かず、浮いてしまいます。
K様の左足の膝裏は、げんこつが通りそうなくらい、すきまが空いてしまっています。
実は膝が曲がった状態というのは、太ももの骨に対して、すねの骨が通常よりも前に出ている状態のことなんです。
だから、どんなに真っ直ぐに伸ばそうと押したり引っ張ったりしても無駄なんです。
すねの骨と太ももの骨が正しい位置でかみ合うようにしなければ。
でも、今のまま膝を伸ばすことはできません。
なぜならば、左膝が曲がっているのは、左の骨盤が下がっていることとつじつまを合わせるためだからです。
左の骨盤が下がれば、その分左足を短くするしかありません。
だから、この骨盤にバランスをとるために、左膝は「必要があって」曲がっているのです。
もしくは、先に左膝が曲がって、それとバランスをとるために左の骨盤が下がったのかもしれません。
どちらが先だったのかは今となっては知りようがありませんが、膝と骨盤の両方を整えなければ、かえってバランスを壊してしまうことにつながってしまうのです。
早速施術に入りますと、案の定、左のすねの骨(腓骨)が下がっていますので、その骨を上げます。
さらに太ももをゆるめ、すねと太ももの骨の位置関係を整えます。
うーん、でもこの膝はかなり頑固です。
かなり整えましたが、一度で完全に改善するのは難しそうです。
先に骨盤を整えたほうが良さそうだと判断し、骨盤へ。
骨盤はかなり後屈が酷く、その上骨盤が左に下がっているので、「これは整え甲斐があるぞ~」と着手します。
ん~??
硬いです、骨盤。
すごく硬くなっています。
女性の骨盤は月経に合わせて毎月開閉しており、一日の間にも、また、呼吸に合わせても、柔軟に動いているのですが・・・
K様の骨盤は閉まり切ったようにカチカチなっています。
K様は150㎝台後半の身長に対して、体重が30kg台と、BMIベースで見ると、痩せ気味を通り過ぎて、痩せすぎの体型。
この体型も、骨盤の閉まりすぎが原因だと思われます。
「何か普段から骨盤を閉めていますか?」
「ああ、毎日ガードルを履いています」
「えッ?? こんなにスリムなのに、ガードルなんて必要なくないですか?!」
「いや~、寒いので、冷え防止のために履いてます。
毛糸のパンツだとジーンズのラインに響いてしまうし」
「うーん・・・、ガードルはすぐにもやめたほうがいいですよ。
せめてヒートテックのスパッツとか、外に響かない防寒肌着はほかにもありますし・・・
ガードルを履いている限り骨盤が緩まないので、肩こりも治らないですし、余計に冷えはひどくなりますよ」
「え~?そうなんですか?考えたことなかったです」
「そうなんです!
肩こりのお悩みで来院してくださいましたが、この骨盤が整うことなくして、肩こりが治ることはありませんよ!(断言)」
K様の肩こりの原因は、骨盤や膝の歪みにあります。
左膝が曲がり、左の骨盤が下がっていることによって、左半身を下に引っ張る力がかかっているのです。
左肩のほうがコリが酷いのはそのためです。
骨盤や膝の歪みの「結果として」肩こりが起こっている以上、肩だけをいじっても肩こりは治らないのです。
現状、ガードルは、K様の骨盤の歪みを固定化する役割を果たしてしまっています。
ガードルがなければ、月経周期に合わせた開閉や、日常の歩行などの動作によって多少なりとも骨盤の歪みが改善する機会はあるのですが、ガードルの存在によって、その貴重な機会さえ奪ってしまうのです。
曲がり膝がなかなか頑固で改善しづらかったのも、骨盤が硬く閉まって整いにくいのも、ガードルが悪さをしていた可能性が高そうです。
長くなってしまったので、後編に続きます。
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