寝返りは究極の健康法
日に日に春に近づいていますね。
暖かくなったと思ったら急に冷えたり、まだまだ油断のできない時期です。
秋から春までの時期、育児中の方の悩みの種の一つに、子供の寝冷え問題があります。
子供って、ものすごい寝相なんですよね。
我が家の子供達の場合、夜眠り始めた場所と、朝起きた場所が全然違うところなのはもちろんのこと。
部屋の端から反対側への端まで移動していたり、敷き布団のない場所で寝ていたり。
当然、朝まで掛け布団を掛けて寝ているということは100%ありません(笑)
いつも我が家では、毎晩子供に何枚パジャマを着せようかと迷う日々です。
子供の寝相問題・・・
寝冷えして風邪をひかないかとか、
ベッドから落っこちないかとか、
女の子だと将来恥ずかしい思いをするんじゃないかとか、
親御さんとしては心配ですよね。
でも実は、この寝返りしている時こそが、私達の毎日の生活の中で最も、身体の要求をありのままに出している時なのです。
身体の要求に従っている時、身体は整う
私はこれまでにも、頭の要求から解放され、身体の要求に耳を傾けることの大切さについて、繰り返しお話ししてきました。
野口整体では「活元運動」という、錐体外路系の運動(意識のコントロール下にない運動)を活発に引き出す運動を推奨しています。
これは、頭の要求から解放されて、身体の要求を前面に出すことによって、自己治癒力を高めるための運動です。
野口さんはこの活元運動さえうまくできていれば、整体師による治療さえ不要であると主張して、晩年治療を捨てました。
身体の要求に従って動く活元運動には、天才治療家の治療以上の価値があると、野口さんは考えたわけです。
その野口さんが、
「寝返りこそが究極の活元運動」
だとおっしゃっていたのです。
確かに寝ている時は、意識の制限がありませんから、身体は自由です。
意識がない状態での寝返りこそが、起きている間に生じた身体の歪みを整えたりストレッチしたりして、毎日身体を健全な状態に導いているのです。
年末に流れる「今年の汚れ、今年のうちに」という洗剤のCMではないですが、「今日の歪みは今夜のうちに」整えていれば、歪みが蓄積されることもありません。
ですから、子供はもちろん大人も、バンバン寝返りするべきなのです。
自由な寝返りを阻害する寝具
我が家の子供達も、冒頭でお話ししました通り、ものすごい寝相です。
そのため、寝冷えしないように、ちょっと過保護かな、と思うほど着せて寝かせます。
真冬だと、肌着+長袖Tシャツ+トレーナー+フリース+スリーパーくらい着せ、ズボンも二重にしてはかせ、その上で暖房もつけます。
完全に、掛け布団をかけなくても冷えない仕様です(笑)
ちゃんと掛け布団をかけてくれれば、そんなに着せなくてもいいし、暖房代もかからないのですが・・・。
でも、子供達にバンバンに寝返りをさせて、健やかに成長していってほしいので、あえて寝返りは制限しません。
ですから、ベッドで寝るのは実はあまり良くないのです。
ベッドだと動ける範囲が限られますし、どうしても「落ちないように」と無意識に寝返りを制限してしまいますから、頭の要求から完全に自由になれないのです。
できればベッドはやめて、布団で寝かせてあげましょう。(もちろん大人もです)
ベビーベッドは論外です。
赤ちゃんの時期は、一番寝返りをする時期です。
赤ちゃんが寝ている間に、部屋の端から端まで、あるいは部屋の外まで赤ちゃんが転がっていっていたという経験をされている親御さんは多いと思います。
危険のない限り、自由に寝返りさせてあげましょう。
高さのある固い枕や、フカフカ柔らかいクッションのような枕も良くないのです。
特に高さのある固い枕は、頭に強い圧迫を加えて頭や顔の形を変形させますし、そういう枕を使った寝姿勢そのものが身体の歪みを助長します。
また、そういう枕に慣れてしまうと、枕なしでは寝られなくなるので、寝返りも出にくくなります。
逆にフカフカの柔らかい枕だと、頭がしっかり支えられないので、無意識に肩や首に力が入ってしまいます。
寝る前より起きた時のほうが肩がこっているという人は、一度原因として枕を疑ってみてください。
枕を変えただけで、酷い首こりや肩こりから解放されたという人はとても多いのです。
枕は、バスタオルをたたんで枕代わりにするのでも十分ですよ。
体圧分散系の機能性敷き布団もやめましょう。
そういう布団で寝ている人の身体は歪みまくっています。
寝返りのできない病気や高齢の方の床ずれ防止にはいいでしょうけれど、寝返りできる元気のあるうちから寝返りが不要になる布団を使う必要はありません。
それは、わざわざ自ら毎日の究極の健康法を手放しているということです。
畳の部屋にせんべい布団で寝ていた昔ながらのやり方が一番です。
我が家は全室フローリングで和室がないのですが、ホームセンターで畳マットを買ってきて部屋に敷き詰めて、「なんちゃって和室」にしています。
できれば部屋に川の字に布団を敷き詰めて、子供も大人もどこまでも好きなだけ転がっていけるようにすると良いですよ。
でも、こう話してもなかなか皆さん耳を貸してくださらないかもしれません。
なかなか日本の限られた住空間の中で、習慣化した睡眠環境を改めたり、模様替えしたり寝具を変えたりするのは大変なんですよね。
でも・・・これを聞いたら改めたくなるかもしれません。
なんと、
寝返りをいっぱいすると・・・
絶壁を予防・改善できます!(笑)
お子さんの頭の形が気になっているお母さん、是非、お子さんに沢山寝返りをさせてあげてください!
寝相が悪いと将来恥をかくのではと心配するお母さんもいらっしゃるかもしれません。
でも本来は、寝相が悪いことは素晴らしいことで、治さなければならないことではないんです。
そして、寝相を治す必要はありませんが、絶壁はできれば治したいですよね。
寝相が悪いのは良いことだという認識のほうがもっと広まるといいなあと思います。
寝ている間、頭の要求から解放されて、部屋中を転がりまわる健康家族。
自由でとても良いですよね。
転がれば転がるほど、健康になれますよ。
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